地域がつくった小学校

 元学区とは、かつての小学校区を指します。京都の都心市街地における元学区は、面積約20~30ヘクタールで、ほぼ20~30の「町(ちょう)」で構成されています。
 明治元年、京都府は国の学制施行に先駆け、小学校設立仕方を通達しました。地域では、室町期から成立していた町組(ちょうぐみ)を改組し、番組をつくって対応しました。
 上京、下京の各33番組に分けられた町組は、すぐさま小学校の建設を決定しました。設立費用や運営費用について、地域が自分たちで確保することが求められ、様々な苦労を重ねて1869年(明治2年)、全国初の小学校となる柳池小学校を皮切りに、小学校64校が開校しました。

地域がつくった小学校
コミュニティ
学区の夏祭り

 1890年(明治23年)の改正小学校令によってその管理権は京都市に移行されました。しかし、小学校と学区の緊密な関係は様々な形で維持され、小学校は「自分たちのもの」であり、学区のシンボルである、との意識が人々の心に定着していきました。
 学区意識の定着により、自治連合会、体育振興会、婦人会、消防分団など、学区を単位とする様々な活動が活発になりました。

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