図書コーナー 3月「今月のおすすめ本」
『集落の教え100 』 原 広司 (彰国社)
京都駅や梅田スカイビルの設計で知られ、今年1月に亡くなった建築家の原 広司さん。1970年代に世界の集落調査を行い、空間デザインに対する考えを、エッセイと写真で100項目紹介した本書は出版当時ベストセラーになりました。
都会的な建築設計のイメージが強い原さんですが、人々の暮らす自然環境と調和を図る建築の大切さが強く伝わってきます。
28年前の開業当時その外観から論争を引き起こした京都駅ビル。
本書を読んでのち駅ビルを訪れた時「京都らしさを考えた」という建築家の空間哲学を感じ取ることができるでしょうか。新たな視点を与えてくれる魅力に満ちた一冊です。
