図書コーナー 5月「今月のおすすめ本」
『日本の<地霊(ゲニウス・ロキ)>』
(鈴木博之 / 講談社)
ゲニウス・ロキという言葉を聞いたことがありますか。
ラテン語で「場所の精霊」を意味し、建築においては空間認識概念として用いられるものです。
本書の著者はそんなゲニウス・ロキを日本に広めた建築史家 鈴木博之氏です。
国会議事堂と鎮魂、広島平和記念公園と厳島神社の類似点、渋沢栄一や岩崎彌太郎たちがその地によせた想いなど、建築を通して土地の物語に触れ、近現代史を捉え直します。
著者没後10年の今年、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。